特番「世界に羽ばたく美人書道家の挑戦」

静岡在住の若手書道家 大庭松蘭。 祖父から受け継いだ書を武器に世界へ活動の拠点を移そうとしている。 元CAだからこそ感じた日本の魅力。それを世界に伝えるため活動する様子を追う。

Details

DATE: Feb 2012

TV:  静岡朝日テレビ とびっきり!しずおか

Reflections

15~17分の松蘭としての活動が放映。
祖父を通し興味を持った書道を、世界に伝えようと挑戦している様子として、
ここ何日かを追って下さっていました。
恩師にもインタビューして頂き、改めて半生を振り返ることで
これまで胸の中で温めてきた書への思いが、少しわかってきたように思います。
父が亡くなった直ぐ後に松坂屋でパフォーマンスし、
特番が放送されたこともあり、どこからかいつも優しくて強い
父の応援が聞こえてくるようでした。

“取材から10年経った今も
松蘭さんが書に向き合い筆を走らせる姿
『書で世界と日本の架け橋になりたい』と力強く語られる姿が鮮明に想い出されます。

松蘭さんを知ったのは地域情報誌を担当する
女性記者からのひと言でした。
『少し変わった経歴の書家がいる』
聞けば大手航空会社の客室乗務員から
書家への転身と言う〝異色〟。

静岡にそんな人がいたのか!?
驚きと共に、間近に迫ったデパートの
イベントに出演されることを知り
急いで撮影の準備に取り掛かりました。

『チョコレートに書を添えて贈る』
今までにない企画も興味深かったのですが、
撮影を始めて驚いたのは 松蘭さんの書が
完成する度に女性客の表情が
『驚き』や『感動』でパッと華やぐ様子でした。

いまだから話せますが、この撮影の時点で
番組で放送するかは未定だったのです。
松蘭さんと作品に対し 周囲の感動がなければ
放送を取りやめる、
いわゆる〝御蔵入り〟にしても
しょうがないと考えていました。

実際には松蘭さんが
初対面の方と気さくに声をかけながら
素敵な作品を書き上げる姿に、
私が一番心動かされたのかもしれません。

取材中にもうひとつ印象深かったシーンがありました。

日本語学校での撮影です。
卒業を控えた留学生達に松蘭さんが
書をプレゼントするのですが、
筆が走る様子や彼女の所作に学生達は
目をキラキラさせながら釘付けになっていたのです。

『書』の美しさやパワーが
国籍や文化・性別を超えて伝わるのだと
あらためて実感しました。

私自身がこの取材で『書』はとても自由で美しく、
まだまだ知らない世界が
広がっていることを知った一人です。

松蘭さんのオリジナリティあふれ
笑顔を生み出す作品が
国内に限らず広く世界中の方に知られることを
心より願っております。
ご活躍をお祈りしております。”

永谷雄番組ディレクター